東光寺五百羅漢

2005別府アルゲリッチ音楽祭


ホテルで軽く朝食を取って、少し早目にバスで駅まで移動。柳ヶ浦駅前の観光案内板に五百羅漢の案内があったのを思い出したのです。徒歩15分だそうで。雨が落ち始めたので駅近くのコンビニで傘を購入。ついでにレジのおばちゃんに場所を聞くと、柳ヶ浦高校から少し入った所らしい。あ〜、駅の一つ前の停留所か〜。運転手さんに聞けば良かった…。と思いつつコンビニを出たら、レジの人と一緒にああだこうだ教えてくれたおばちゃんから、職場が近所だから車に乗せてってあげようとの有り難いお申し出が。ラッキー!ひとりで音楽を聴きに旅をしていると言ったら、勇気があるねえ、などと言われてしまいました。アルゲリッチ音楽祭に来たといってもぴんと来ない様子。ホテルのフロントのおっちゃんもそうだったし、こちらでは逆に知名度低いのかな…?
親切なおばちゃんに丁重にお礼を言って別れ、東光寺五百羅漢へ。無人の入り口に「拝観料100円」と。その近くに賽銭箱がありまして。ちゃんとお支払い致しましたよ。
雨に濡れた五百羅漢はとても風情がありました。ちょっとぼろっちい木箱に百円を入れると、いかにも地元の方らしい訛りのまじった口調で説明と解説のテープが流れました。それによると、五百体の石仏羅漢は約二十年の歳月をかけて、明治四年に完成したらしい。一体一体とても豊かな表情をしてらっしゃって、見ていて本当に飽きません。手前の方が喜怒哀楽のある、より豊かな表情で、奥に行くほどより柔和な表情をしてらっしゃいます。これは、先の解説によると、手前は我々の生きている現世を表し、奥に行くに従い、仏の道に近づく、という事なのだそうです。ほほう。
本堂(?)の裏手にはお地蔵様と十二羅漢、そして東大寺の仏足石を模して作られたという一尺六寸の仏足石が。これも雨に濡れて何とも静謐な感じ。雨の日もたまには悪くないかも。
電車の時間もあり、少し余裕を見て駅に向かいました。雨が降って寒い。周りの麦畑も雨に濡れて穂を垂れています。駅に着いたら結構いい時間。あら、20分位は余裕みたのに…。時計をみると、どう考えても30分以上は歩いていました。田舎の道はこれだけ歩いてもそんなに苦にならないのだなあ。普段、例えば梅田から30分歩こう、なんて考えられず、つい地下鉄とかタクシーとか使ってしまいますが…。
まあ、何はともあれ無事に間に合い、キオスクでホットのコーヒーを買い(寒かったし、コーヒー飲みたい虫が湧いてきたのです。)今は大分行きの列車の中です。鈍行なので、待ち合わせで杵築に10分停車中。こういう事がザラにあります。閑だ…。別珍のボックスシートも何だか懐かしい感じ…。
  レトロな料金表示のバス。電光掲示なんかじゃない。
東光寺五百羅漢
  さまざまな表情の羅漢像。ひょうきんなお顔やしぐさから、次第に柔和な表情に。

           
  小さな石が積んである石門と仏足石。文様が綺麗。

  大分行きの鈍行は別珍のボックスシートが懐かしい雰囲気。