昔付き合っていたおとこが、盲目的に私に恋してくれていた頃の夢を見た。あの頃にはそんなものなかったのに、動画つき携帯で甥っ子のうしろからひょっこり顔を出したりする映像が送られてきてああ、彼らしい、凡庸だけれど心を暖めるユーモアだなあ、と、その出てくるすべてがすべてが過去であった事として認識しながらほのぼのとした気持ちになった。


という夢を見た。


『むかしのおとこ』ってどうしてこうほの悲しいのでしょうか。最後の別れ方があまりにも酷かったので(わたしが。でも私が悪かったわけでもなく、それはどうしようもない変化だったのです、と独白してみる。)思い出すとちょっと胸が痛む。
そして今は音信不通になった彼が、もし私が結婚したなんて事を知ったらどんな表情を浮かべるか、と想像してみて、私自身が結婚したという事実をあまりまだすんなり受け入れられてないんだなあ、とはじめて気付く。それは嫌だ、とか早まった、とかではなく、純粋に、体に、染み付いてない。そう思うのです。