私は一人で生活するための下宿を探していた。結局父の薦めもあり、遠縁の叔母が経営する古い下宿屋に入る事となり、部屋を選びに行ったのだが、この叔母が偏屈で、私の部屋は1階の角部屋ともう既に決めてあった。私がほかに部屋はないのかと聞くと2階の北向の小さな部屋しかない、という。1階の部屋は物騒かと思ったが、角部屋だし南向きだし中でも一番大きい部屋だし、きっと叔母なりに考えてくれた結果なのだろうと思い直し、最初案内された部屋に下宿することに決める。和風の部屋を布などで雰囲気を出し、縁側(小さな庭付き)に赤い金魚の入ったガラスの金魚鉢を置き、風鈴をつるすと涼しげな夏の風情が出来上がり、古いなら古いで雰囲気が出るもんだな、悪くないなと思い、軽く汗ばみながら夏の夕暮れの風を受ける。
場面が変わり、下宿屋はちょっと部屋の外を歩くと物が落ちてきたり、床に何か散らばっていて滑ったりと怪現象が起きていた。私は誰かの悪質ないたずらだと思っていたのだが、ほかの古株の下宿人は昔からこの下宿に住み着いている幽霊の仕業だという。これじゃまるで『ホーム・アローン』状態だな、とあきれる。とりあえず出て落ち着こうと思い無造作に玄関をくぐろうとすると、既に外に出た、よれよれの姿に変わり果てた他の下宿人達が『そこから出ちゃだめ!!』と口々に叫ぶ。かつがれているのかと思い、そのまま出ようと思ったが、あんまりうるさく言うので指示どおりに玄関の一番端っこから体を縦にしてそっと外に出た。玄関の屋根の上を見ると、金属製の大きな観音様が大きなかなだらいを持っており、その中には動物の糞が入っていた。あまり人の事を疑うもんじゃないとちょっと反省しながら胸を撫で下ろした。


という夢を見た。
こういうストーリー(らしきもの)がある夢は良くも悪くも印象に残りますね。後半はジェットコースタームービー化してましたが、観音様とか糞とか、何か示しているのかもなあ。人を疑うな、とか言いたげだし。夢って訳判らない中にいろんな意味深な物をちりばめるからどうしても興味を失う事が出来ません。ただの夢なのにね。