熊野詣・・・旅の続き

昨日までの小旅行のレポをちゃんとしておきましょう。最近忘れがちですから。
3日目(29日)は食べまくりではなく一応観光しました。レンタカーを借りて。現在私は運転できない身なのでMさんが運転手です。久しぶりの運転でちょっとぴりぴりしていましたが上手でしたよ。(一年ぶりにしては。)まずBGMはNATALIE IMBRUGLIAの「LEFT OF THE MIDDLE」。Mさんが好きなアーティストでちょっと緊張をほぐしてもらいつつ、ドライブの楽しさもちょっぴり演出、という作戦です。


霧にけぶる杉木立の小道を40分くらいかけて歩きました。とても雰囲気のあるところで空気もひんやりとしていました。屋久島の雰囲気を少し思い出したかな。
ここは祈りの道だったのだなあ、とつらつら考えつつ那智大社へ。熊野三山一つ制覇です。


ちょっと疲れが来たので茶店、珍重庵で一服。ものすごい霧と杉木立のコントラストが素晴らしい景色です。ここで「もうで餅」とお抹茶を頂きました。柔らかいお餅に軽い餡子、外には玄米粉がふってありなかなか美味。おみやげに買って帰りました。

本来、霧が無ければ三重塔から那智の滝が見えて美しいらしいのですが霧で真っ白。何も見えません。近くまで行っても見えなかったらどうしようねえ、などと言いながら歩いていると、「どどどどどど」と地響きのような音が左側から聞こえてきました。
・・・で、でも見えない・・・。
ちょっと不安になりながら山を下ると!いきなり滝が見えました。
霧が深い分、滝の水がどこから落ちてきているのかわからず、まるで雲の中から、天から降って落ちてきているように見えます。茨城の「袋田の滝」の繊細さを見た時にも息を呑みましたが、この迫力と神々しさは信仰心の無い私でも何か感じるものがありました。遥か昔に山に分け入り、初めてこの滝を見た人は一体どんな思いだったんでしょうね。
神水の飛沫を浴びまくって、我々の体も随分清められた事でしょう・・・。私の髪はクルクルに(今Mさんいわく「アニーみたいな」頭になってます)Mさんのシャツはびしょびしょになりました。

  • 昼食 十二社にて

那智の滝からバスに乗って最初の大門坂まで戻り、車に乗って新宮へ。社内のBGMは霧にけぶる山々の荘厳さに合わせ、ハイトーンボイスのHayley Westenraの「Pure」。しかし私が眠くなると言う落とし穴が(笑)。
丁度お昼なので、この地方の名物とだというさんま寿司めはり寿司を食べにおすし屋さんに入りました。
さんま寿司はひかりものを酢で〆たもの好きな私にはなかなかヒットでした。酸っぱ過ぎずいいお味。めはり寿司は高菜の葉で御飯を包んであるのですが、この店ではおかかを混ぜ込んだ御飯で、なかなか素朴な味わいが「郷土寿司」という風情を醸し出していました。あと、吸い物の代わりに頼んだ潮汁が美味しかった!鯛の頭とカマを使ってありましたが、もう本当にいいお出汁いいお味。思わずうっとりでした。

何かの儀式の途中だったようで見入ってしまいました。入口にあるご神木、樹齢1000年というなぎの巨木は天然記念物だそうです。大きいのに、神々しさと言うよりももっと親しみ易い柔らかなやさしい視線を感じた気がしました。
これで熊野三山二社目制覇。

車でしばらく走ります。本宮を目指す社内のBGMはPeter Dicksonの「ALONE WITH YOU」。夕方の切ない感じをソロギターで演出・・・がやはり少し眠くなる私(運転手よ、すまん!)。
いよいよ熊野神社の総本山へ。
その前に大斎原(おおゆのはら)へ。明治22年の大水害まで本宮があった所で、日本一の鳥居が立っていました。中央には勿論八咫烏(やたがらす)の印が。いまは小さな社がたつだけの境内・・・というか一見小さな草原ですが、何故か神聖な感じがしたのは私が影響されやすい性格なのでしょうか(笑)。
そのあと石段を登り本宮へ。その大洪水を免れた木材を使って再建されたという本宮は美しく、大変趣がありました。
これで熊野三山制覇です。
世界遺産登録後ですから、昔の人の言うように「蟻の熊野詣」状態になっているかと思いましたが、台風効果で人はまばら。台風の影響は殆どなく(兎に角霧が凄かったけど)かえって良かったのかも知れません。日ごろの行いがな・・・(どっちなんだろ。)

  • 白浜へ

JRを使い、白浜から帰るのでしばらくドライブ。BGM最後は旅の締めくくり、ちょっと浮かれた感じで・・・というのはちょっぴり嘘で、もう絶対眠くならないように、The 5 Nuts doの「Sensational Swing Combo」をチョイス。ちょっぴり時間が余ったのでレンタカーを返す前に地ビール工場「ナギサビール」へ。思ってたより寂れてたので見落とし(失敬)ちょっと大変でしたが到着。地ビール好きですから押さえとかないとね。あと、酒屋に寄って和歌山の地酒で純米で美味しそうなものを2本お持ち帰り。重くなりましたねー。レンタカーの人が駅まで送ってくれました。「少し時間があるんですが駅前に美味しい食事所あります?」と聞いたら、「う〜ん、幾つかありますよー、あとねー、たこ焼き屋とかねー。」

・・・大阪から来てるんですけど(笑)。


が結局、まともな食事ができそうなところがなかったのと(失礼)、Mさんが連日連夜の美食に飽きたか、ジャンクフードが食べたくなったらしく「・・・たこ焼きにしよっか、時間も読みやすいし。」と提案。ま、いいでしょう(笑)。蛸は美味しいかも知れんぞ?

普通だったけど(笑)。車に乗ってたので飲めなかった分たらふく飲みました。


そして2時間半ほど電車に乗り、旅は終わり。
終わりには一抹のさみしさがあるのは何故でしょう?Mさんはそんな感傷ないけどー?っていってました。ほんとうにわからんちんですね。

でもまた旅に行けば良いのです。
今回は本当にアテンドされっぱなしだったので楽ちん幸せー、とのほほんと楽しんだ旅でしたが、色々プランニングや準備や運転をしたMさんは大変だったと思います。ありがとうね。ってこんな所で言わずに本人に直接言えって話ですね(笑)。