酒のアテ。蟹缶!やほー!

卒業式の日。私は前日にバービー人形のような透き通ったピンク色の髪にした。学校へ行くと誰一人講堂へは行かず、牛乳壜の底のような眼鏡に蝶ネクタイという漫画のキャラクターっぽい校長が、バカボンのパパみたいな口調でテレビ放送のなかで何か喋っているのだが、誰も話を聴かない。私は「つまんない学校だったけどやっと最近面白くなってきたのに。」と思いながら、思い思いに喋るクラスメートの姿をぼーっと見ていた。
美容師志望ですでに学校に通い始めていた子が「希望者の髪染めてやるよ、でも空色限定!」と叫んだ。私は空色も素敵だ、と思って手を上げたが、「そのピンクきれいに染まってるから駄目、もったいない。」と言われた。髪がクルクルのパーマだからやりにくいのかなあ、と思って髪を触ると、キシキシしているけれどきれいな腰まであるストレートヘアになっていた。


という夢を見た。



高校の私のクラスは、帰国子女や留年してる奴(私)や未だにヤンキー(もどき)を辞められない奴や、私の通った学校では珍しかった専門学校進学や就職希望者が集められたクラスでした(普通の国立や私立希望者もいたけどかなり変人率が高かった。)自分達で「掃き溜めクラス」と自嘲していました。(いじけて、ではなく。)


「最近やっと面白くなってきたのに。」


と言う所だけ、この夢の正しい所かもしれません。それまでは病院から学校に通ったり(「半日だけ」という制限付き)、相手も年が違うからか、何時までも敬語でしか(しかも必要な事しか)話してくれなかったり。努力はしたけど、ほかに居場所を見つけてからは自分で胃の痛い思いをして努力する事はもう止めました。変だけど魅力的な奴らが集まった2つのサークルだけの為に学校へ行ってた気がする。
でも"4つ目"の「掃き溜め」クラスは楽しかった。割と居心地も良かったし。私はまともに学校行っていない気がしていたし(いや、追試とか補講とかしたから形式的には十分なんだろうけど)人より一年多く在籍しておきながら、半分位の時間と希薄さでしか学校に存在しなかった気がしていた私は、卒業する時、一番面白い所で高校生活を取り上げられた、と思いました。


卒業後、私自身は自分の事を学校での存在感が希薄だった、と感じていたのに、周囲の人間から見た私の存在感はひどく大きかったらしい、と言う事を知ることになりました。

それを知るのは、全てを思い出に片付けて笑える位、時間と他の経験が私を補ってからでしたが。


レフト・オブ・ザ・ミドル  Mさんがかけた朝のBGM:ナタリー・インブルーリア『LEFT OF THE MIDDLE』
元々Mさんが気に入ったのか(?)探して買ってきたCD。あんまりCD買わないのに珍しい。