宝塚月組バウホール公演「想夫恋」−言(こと)の葉(は)もなき、君の心−

ベルばらな萩の月お味は一緒

2006.2/3 14:30〜 0列ほぼセンター(初日)
2006.2/12 11:00〜 ろ列どセンター(2回目公演が楽)
先週遊びに来てくれたMY妹さん(天海祐希がトップ時代にかなりの宝塚好きで家族から呆れられてました。(私も。)今こんなに宝塚を観にいくようになるとはつゆともおもわなんだ。)と一緒に初日に行ったのです。最前列センター。ある場所で譲っていただいたのですが、こんなお席を何故譲っていただけたのか今でも不明。妹さんをベルばらに連れてくかバウに連れてくか迷いましたが、バウは大劇場と違って凄く舞台が近くて、ちょっと違った良さがありますし、なんかいいお席が手に入りそうだったのでバウに。
設定としては

平安時代、都一の美女で琴の名手の小督(こごう)は高倉天皇の寵愛(ちょうあい)を受けるが、中宮・徳子の父、平清盛の怒りを恐れ、嵯峨野に身を隠した。天皇の命で探しにきた源仲国は、小督の奏でる「想夫恋(そうふれん)」の曲を聞いて居所を知る。

という平家物語の一節を基にして、源仲国を架空の人物「藤原知家」にかえて脚本が書かれたらしいです。
正直あまり期待してなかったんです、日本物だし月組には殆ど馴染みが無いので知っている生徒さんもいないし。ところがこれが良かった。まず舞台装置がきれい。バウだし質素なんですが、最大限生かした無駄の無い装置。桜がはらはら降って来る所はもううっとりですよ。そしてなにより私は主人公に感情移入してしまって。立場的にも性格的にも自分の想いをいつも内に秘めて生きている藤原知家という役になんともどっぷり浸かってしまいました。演じる北翔海莉も上手い。一言で言えば押さえた演技。でも主役としてちゃんと一本筋の通った魅力を感じさせる、なかなかいいなと思いました。歌も安心して聞けるし。ちょっとドキドキしたのは笛の生演奏のところでしょうか(笑)。華やかな宝塚では3,4番手さんがやってそうな、必要だけど控えめであまり目立たないような役どころを中心に持ってきている構成も私のツボでした。
そんなこんなでかなり気に入ってしまって、Mさんにも観て欲しいなあ、と野望を抱くように。
話が脱線しますが、私、自分でも非常によくないクセだと思うのですが、私は自分の気に入ったものは他の人にも共有して欲しい、と押し付けてしまう時があります。まあ、こうやってブログで紹介するのもその一つなのかもしれませんが。現実に押し付けられるほうはたまったものではないと、時々反省します。でもまあ、Mさんはやな時には私を傷つけない程度にひらりひらりとかわしているのでいい事にします。
で、楽日の午前中のチケット(しかもまたかなりいい席)が手に入り、暇だったか、たまには付き合ってやるかと思ったのかMさんも一緒に昨日観にいきました。初日よりぐんと良くなっていたのはお化粧と笛(笑)。この短い間でよくまあ素人目にも上達するもんだと感心しましたが、考えてみるとお稽古がはさまって上達するのではなく、本番が何度もあって上達するのですものね。アマチュアながら自分の身に置き換えると、演奏会のたった一回の演奏のために物凄く練習するんだけど、その成果を出す演奏会が毎日あるようなもんですもんね、その集中力は物凄いものがあるか、と。変なところで感心してしまいました。
Mさんも「面白かった」と言ってくれてちょっと安心。(でも私としては「面白い」舞台ではなく「心に染み入る」舞台だと思うのですが・・・。)
2/12は大劇場でバレンタインデー・スペシャ*1で、ムラ周辺はいつになく男性が多かったのですが(だから行ってもいいよと言ったのか?Mさん。)曰く思ってたより男の人多いねー、と。でも、平日ならともかく、土日は結構男性多いと思いますよ、多分宝塚見たこと無い方が思ってらっしゃるよりずっと。どうでもいいけど私のせんせは宝塚好きで私なんかよりずっと詳しいです。診察の時にしばしばヅカ話になります。
帰りにMさんが「なんで萩の月売ってるの?」と言うので「今大劇場でやってるベルばらの主役、オスカルの朝海ひかる萩の月のイメージキャラやってるからだよ。」とちゃんと教えてあげました。萩の月はわたしもMさんも大好物なので一箱買って帰りました。宝塚でお菓子買って帰ったの初めて。パッケージがベルばらバージョンになっててMさんはちょっと恥ずかしがってました。お茶入れて食べよ。

*1:チケット一枚の値段で男女のカップル、つまり2人入れておまけにパンフレットもついてくると言うイベント。男性ファンを増やすための戦略でしょうか。