赤いゆりかごで眠りたい

睡眠障害は今に始まった事ではないのですが。大幅減薬の時にも対睡眠工作の薬は減らさなかったせんせ。しかし今私の手元に導入剤が忽然と消えておるのです。探せど見つからず。ピンクのまいすりーちゃんどこにいった?勿論他の薬もたんまり飲んでるのですが、今日はそれがないという不安からかどうしても眠れず。気休めに銀ハルを飲んでみるもやっぱりさっぱり役立たず。そんなわたしの不安を察してかMさんが目の周りのマッサージをいつもより入念にやってくれたり(眼精疲労に効きます。すごく気持ちイイ。)先に寝ないように携帯電話のマニュアルを読んでたりしてくれたのですがいかんせん私と違って働きマンのMさん、そして何よりノビタのMさん。耐えられずついに眠ってしまわれました。私はその安らかで規則正しい呼吸に合わせて一緒に眠ろうとするのですがどうにもこうにも目が冴えて、やればやるほどどんどん目が冴えて。
こんな時は本当に孤独だと思います。随分昔、それぞれのベッドで寝てたときのほうがよっぽど孤独じゃなかった。二人になったから尚の事感じる強い孤独。私は目を瞑って観覧車を思い浮かべました。私の大好きな赤い観覧車。あの観覧車に一人で乗ってもそれは全然孤独じゃないのです、いや、正確には孤独なのですがそれは嫌な孤独じゃなくて、ああ、私は今一人なんだなあ、と、赤いカプセルの中に一人きりで大阪の町を見下ろして一人ごちて、でもそれはどちらかというとせいせいするような、さっぱりした心持なのです。


同じ孤独でも全然違う。


今私はディスプレイの前で、ちょっと口をとんがらせて、まゆ毛をハの字にして。でも泣きません。いま、もしあの赤い観覧車に乗ったら、自然な眠りが訪れるような気がするのですが、私はいつでもないものねだりなのです。